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香港人と日本人。あんたのメンツと私のメンツ

香港人と日本人。あんたのメンツと私のメンツ

先程とあるエレベーターの中でHK$20拾ったのだけど、一番簡単な解決方法として
私は「ビルのセキュリティの人に渡す」という手段を選択した。

・・・んだけど、もちろん私はそれがきちんと然るべきルートを伝って
警察に行くつくなんて毛頭思っていない。

自分の財布の中にそのまま入れてしまうということに何だか違和感を感じるから
その処分を他人に依頼しただけであって、それがせいぜい彼らの昼飯の足しに
なって一件落着いう結末になっていることくらい容易に想像がつく。

もしそれが日本だとしても金額が金額だけに同じことが起こるかもしれないけれど、
ここ香港ならまぁ間違いなく私の想定外の事態が発生することはないだろう。

何でそんなことを言い切っちゃうかというと、香港に住むのが長くなってくると
なんとなく香港人の持つ倫理観っていうのがうっすらと見えてくるわけである。
偉そうな書き方だけど、彼らがどの辺で良心の呵責を感じだすかという
ボーダーライン的なものが体感的に分かってくるっていうこと。

しかし、何かこうやって書くといかにも香港人が金に汚く、モラルもマナーも
へったくれもないようなヤツラに思えてくるかもしれないが、意外にそうでもないのである。
もちろん、金に対しての執着は肯定する他ないけれど。

そんなの素通りしちゃえばいいのに

香港の街角でもよく見かけるチラシ配り。
日本人の私なんかは目もくれずにさっさと無視して通り過ぎちゃったりするんだけど、
意外に香港人の中にはそういうことが出来ない人も多いらしい。

ご丁寧にも「あ、いいよ。いらないのよ。」と断りの言葉を入れてたりするから、
私は地味に結構驚いてしまって、「あんたら、しがない日本人の私には
手加減のない冷たい眼差しを向けるのに、チラシ配りには随分と優しくない?」
的な感想を持ってしまったこともある。

それから、週末になると大発生する募金チルドレンたち。
「子供を使ってる感」がプンプンしてきて、私は時に引いてしまうこともあるが、
あれにも随分と積極的にお金を落としに行くし、そういう物に対しての
社会的な理解と協力という側面では日本以上に意識が高いのかもしれない。

ちなみに、さらに私が首をかしげたのは「募金した時にもらえるシールを
そのままつけて街を歩いている」こと。せっかく綺麗に着飾っているのに
無造作にシールを貼られちゃって、ちょっと間抜け気もしないでもない。

だから、ある時聞いてみたわけである。何ですぐに剥がして捨てないの?って。

「貼っとかないと、別の子にたかられちゃうでしょ?」

・・・なるほどね。

探せば他にもいくらでも

上記の例以外にも探せばいくらでも出てきそうだ。

例えば、MTRやバスに乗ってる時。
香港人に言わせると、「お年寄りに全然席譲る人がいないよ」らしいのだが、
私の知る限りでは日本なんかよりよっぽど自分から席をオファーする人は多い。
その旨を香港人に伝えてみても、誰も信じないけれど。

何だかそういう風に考えてみると、車内で大声で電話するとか、冷房中毒とか、
やたらメガネとか、金のことばっかり考えているとか、港女だとか・・・。
ネガティブなところばっかりがフォーカスされ過ぎてる気もしないでもない。

私を例に言うなら日本人の目線で見過ぎてるということね。
日本人だったらこうするよな、っていう物差しを持ってきては、
「だから香港人は・・・」とかって語り口をする人だから。

もし、仮に私が香港人だったら、「金にもならない小さいことにこだわり過ぎ」、
「下ネタに対する垣根が低すぎる」、「クチャクチャ音立てて食うなって
うるさいわりに拉麺だけは物凄い音立てて食う」。
やはり記事のネタはいくらでもある。

ただ、香港っていうのはいくら頑張っても結局は中国の一部(どうせ中国人でしょ)
という先入観からは逃れることはできない宿命で、私は香港人の素性をある程度
知っているだけに同情を禁じ得ない部分でもあるが。

あんたのメンツと私のメンツ

何だか話がちょっと大きくなりつつあるけれど、言いたいところは
香港人って・・・うんぬん私がぶつくさ言ってる陰で、私の友達も心のなかで
「HKLFって何でこんな無神経なんやろ。やっぱ日本人男子って大男人。」って
いう事態が日常的に発生しているであろうということ。

価値観(物差し)が違うんだから、しょうがないことではあるんだけど。

ところで最後に。
私の仲の良い友だちと香港と日本について話す時に、よくこういう結論に落ち着くことがある。

「香港人も、日本人も、メンツをとっても大事にする国民。
でも、メンツそのものの根底的な定義は全く違うよね。」

これは香港人(本土人も同じく)とコミュニケーションする上でキーポイントな気がする。

例えば、すごく小さな汎用性の高い例を挙げるなら、日本人って見た目を気にするし、
せっかく着飾ってるものをちょっとでも攻撃されようもんなら、いっきにメンツ崩壊。
だけど、香港ではお金持ちだって短パン&つっかけでそこらを歩いてたりも。

例が俗っぽすぎるけれど、これは実は日常生活のあらゆるところに潜んでいる問題で、
しかも私が知らないことが多すぎる領域。ここで文章としてもなかなか説明が難しくて、
知らず知らずのうちに彼らがへそを曲げてしまうようなことを仕出かしてることも多々ある。

このとっても深い異なる二つのメンツの問題。
香港生活が長い先輩の方々はすでに答えを見つけているのかもしれないけれど、
私なんかはまだまだ道半ば。倫理もメンツも朧気にしか見えてない。

だからこそ、香港人の無神経と思われる言動に未だにいちいち青筋たてている若造なのである。

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この記事を書いたライターさん : HKLF

HKLF
Cha Siu Baau編集係。偏見に満ちた愛と独断で香港をぶった切る異色ウェブサイト「香港ライフファイル」著者でもあったりします。

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