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香港とブランデー

香港とブランデー

年が明けました。
昨年の私は年男だったのですが、そんなことを感じる暇もなく、2015年はあっという間に過ぎ去りました。
普段連休の取りづらい仕事についているのですが、さすがに年末年始は家でのんびりしています。
で、連休にすることといえば旅行、もしくは二日酔い。
連休中は翌日のことを考えずに飲んじゃいます。
共感していただける方がいらっしゃれば幸いです。

はずかしながら、私は飲んべえなんです。あーはずかしい。
小学校に上がるか上がらないかくらいの時、たまたま家でイカの塩辛を漬けていたんです。その塩辛をまだ漬かりきらないうちにつまみ食いをしたら、祖母に叱られました。
未だに覚えていますが、
「この子は酒飲みになるね」
と、あきれた顔で言われました。
大当たりです。
そんなに強くは無いんですけどね。好きなんです。

さて、私の父も酒を飲みますので、家には常に何がしかの酒がありました。
もちろん香港で暮らしていたころも例外ではありません。
当時借りていた部屋の造りは変わっていて、台所の入り口がバーのカウンターのようになっていて、そこで接客出来るようになっていました。
壁には作り付けの棚が備えられ、洋酒が何本か並んでいます。
どうやら部屋のオーナーが改造したらしいんです。オーナーは同じマンションの一つ上の階に住んでいた福建人でしたが、そちらは改造されていない普通の造りで、リビングからそのまま台所に入れました。
そんなわけで私は小学生の分際でバーテンダー気分でしたが、さすがに酒を飲むわけにはいきません。養命酒は飲みましたけど。

父はよくブランデーを飲んでいました。
イギリス領の香港ですから、ウィスキーを飲む香港人が多いのかと思いきや、意外にブランデーの愛飲者が多いのです。
調味料の「X.O.醤」を使ったことのある方も多いと思いますが、ネーミングの「X.O.」からしてブランデーの等級を表すものですから、いかに香港人がブランデーに親しんでいるかが分かります。
ブランデーをたしなむというと、日本ではバスローブを着てシガーをくわえ、膝の上のペルシャ猫を撫でている中高年男性のイメージですが、香港でそんな想像をする人はいないでしょうねぇ。
香港にはロンドンスタイルのパブももちろんありますし、ウィスキーを好む人も多いですが、日本と比較した場合明らかにブランデー愛飲者のパーセンテージは多いのです。
香港ではテレビでもブランデーのCMが流れています。日本でブランデーのテレビCMって見たことあります?私はほとんど見た覚えがありません(最近はテレビそのものを見ないですけど)。

こんなのとか。↓

こんなのとか。↓

こんなのとか。↓

香港人は小麦よりブドウのほうが体に良いと思っているので、ウィスキーよりブランデーを好むと聞いたことがありますが、実際どうなんでしょう?事実かどうかは判りません。
そしてその飲み方なんですが、ブランデーでは邪道とされる水割りにする人がなぜかとても多かったんです。さすがにCMでは水割りにはしていませんが…。
暑いからでしょうかね?

私が酒を飲めるようになったころはちょうどバブル期です。学生でもアルバイト代を貯めて海外旅行をする人がとても増えた時期でしたが、私も例外ではなく、気軽に香港へ行ったものでした。
香港へ行くのはいつも夏休み期間です。特に学生時代は夏休みが取り放題ですから、ゲストハウスに一週間くらい滞在していました。
言うまでも無く夏の香港は酷暑ですから、ついつい昼間からビールを飲んでしまいます。コンビニでビールが買えるんですからねぇ。やめられません。当時の日本では酒販はガチガチの規制業種で、コンビニでは買えませんでした。

香港では酒販に規制が無いと見えて、昔からスーパーでもコンビニでも普通に売っています。惠康や百佳などにワインやら中国酒やらが無造作に並べてあるのを見たときは、日本のスーパーでは見かけない光景なので素直に凄い!と思いました。更にレジの横のコーナーにはウィスキーとブランデーが並んでいます。
そこで、かつて父が愛飲していたブランデー「長頸F.O.V.(Finest Old Vintage)」を見つけました。コニャックのV.S.O.P.です。
日本では学生がブランデーを飲む機会はほとんど無く、ちょっと敷居の高い酒でもありましたが、懐かしさのあまり購入してしまいました。

これです↓
FOV

帰国後、早速開けて飲んでみました。

おいしい。
そうだ、思い出した。この香り。
父はこんなおいしい酒を飲んでいたのか。

それ以来、私はすっかりブランデーにハマりました。
あまり安くはありませんので毎日飲むわけにはいかないのですが、酒屋で様々なブランデーを買ってくるようになりました。
でもやっぱり長頸F.O.V.が自分の舌には合うんです。日本には売っていないので、香港へ行くたびに買って帰るようになりました。
なにしろどこのスーパーに行っても必ず置いてある人気商品で、80年代後半あたりの値段は$300.-前後だったと思います。

最近知ったのですが、80年代の一時期に大丸百貨店が輸入しており、そのお値段は/15,000.-。当時のレートがHK$1.-≒/20~25.-前後だったことを考えれば、随分強気ですねぇ。
なぜ大丸が長頸F.O.V.を輸入していたかは定かではありませんが、香港に大丸があったことと無関係ではないのかな?と想像しています。香港では人気商品ですから、もしかしたら香港駐在を終えた大丸のバイヤーが、日本でも売れると踏んだんでしょうか。

さて、私が直近で香港に行ったのは2014年の3月です。当然長頸F.O.V.を買って帰るつもりでいたのですが、あれ?置いてない…。在庫切れ?別のスーパーに行っても見当たらない…。スーパーには置かなくなったのかと思ってあわてて酒屋を探し、行ってみてもやっぱりない…。レジのおばちゃんに聞くと、置いてないとのつれない返事でした。
どうやら輸入代理店が取り扱いを止めてしまったらしいんです。

えーーーーー?

あんなに人気商品だったのに、あっさり入手不可能になってしまった。
理不尽じゃ。

少なくとも40年以上の歴史を持つ商品だったのに、残念至極。
時代の流れってヤツですかね。

ネットでいろいろ調べたんですが、長頸F.O.V.はHINE社がアジア向けに普及品として作った商品のため、フランス本国でも入手は困難と判りました。ほかのアジア諸国を探せば見つかるのかもしれませんが、香港市場を放棄してしまったくらいですから、もう生産自体が終了した可能性もあります。HINEのブランデー自体は現在でも香港で入手可能なのですが。
ちなみにHINEのホームページは英語、フランス語、ロシア語、そしてまさかの中国語簡体字が用意されています。
http://www.hinecognac.com/

スーパーでは、長頸F.O.V.の代わりにCOURVOISIER EXCLUSIF V.S.O.P.を取り扱うようになったみたいです。
もちろん買って帰りましたよ。
あと、MARTELL V.S.O.P. MEDAILLONも。こちらもスーパーの定番品です。
いずれのブランデーも日本では入手困難ですし、決して嫌いなワケではありませんので。

でもやっぱり長頸F.O.V.が飲みたいのです!

在庫はラスト一本。少しずつ大事に飲んでいます。

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この記事を書いたライターさん : Shin-EI

Shin-EI
昔むかし香港で暮らした経験がある日本人。乗り物とCDとカセットテープが大好き。

2 コメント

  1. 現在私も20年以上前に多分香港の地元のスーパーで購入したものを未開封が1本、飲みかけが1本あります。こんなに古くても味は大丈夫ですかね?

    • Shin-EI

      コメントありがとうございます。
      ブランデーは蒸留酒なので、完全密封してありかつ常温かそれ以下で保存してあれば問題なく飲めます。但し長期の冷蔵庫保存はあまりよくないそうです。保存状態によっては少々味が落ちる可能性もないとは言えませんが、バーテンダーなどプロは別として普通の人なら直接飲み比べてもまずわからないレベルだと思います。
      もし温度管理の出来ていない場所、特に夏場高温になる物置などに長年放置したままだと、品質の劣化が考えられます。
      いったん開封されると半年くらいで少しずつ味が変わってきますので、4~5年ならともかく20年ではもうダメかもしれませんね。ちょっと味見をしてみて、なんとかなりそうならお菓子などの料理に使うという手もあります。
      もしいらなかったら私に下さい(笑)

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