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長沙灣… ってどこだっけ?

長沙灣… ってどこだっけ?

今日は有給だったこともあり、歯医者に行ってきた。
間をあけながらも何度も通ったこの場所も、今回でめでたく終わり。
ちょっと放置してて、歯の神経まで蝕まれてるのがあり、それで長引いたわけだけど、
結局その歯にかかった金額はHK$4,800。日本円で言うなら70,000円強

下町の歯医者の患者だからこの値段だけど、市内の歯医者ならもっとかかったのかもしれない。
それにしても、歯一本に70,000円とは財布にとっても痛いお話だし、香港は歯医者で
保健がきかないから、全て自費負担での治療が基本。

これ、庶民層の香港人にとっては、かなり死活問題なはずで、お金がないから
歯医者にいけないって人があちこちにいそうな気がするけど。…それはまたの機会に。

深水埗の隣。だけど、誰も知らない、観光客が訪れない生活の場所

香港ライフファイルでは書いたけれど、私の通っていたのは長沙灣という場所の小さな歯医者。

長沙灣
まずあまりこの街に来た人がいないんじゃないかと思うから、当然その場所も知らないと思う。
場所的には深水埗の隣。荃灣線沿いの駅だし、バスも多数出ているから交通の便は至極良い。

はじめに言っておくけれど、この長沙灣という街は香港を大きく光と陰に分けるとすると、
間違いなく陰の最先鋒に上げられるような場所で、写真の絵面もお世辞にも綺麗ではない

最近、新築マンション等も見られるようになったけれど、誤解を恐れず言えば、
どちらかと言うと経済的に不自由な人も多く見られる場所でもあるから、
プチセレブ情報なんかを探しに来た人は今すぐブラウザの「戻る」ボタンを押すべし、だ。

長沙灣
MTR駅から出て歩いてみれば、すぐに濃厚に漂う下町の雰囲気に飲み込まれる。
私に言わせれば、それは下町っていう言葉すら上品に思えてしまうような光景だけれど。

長沙灣 屋台
建物内に店舗を持てない零細店舗は道端に屋台を構える。
それと同じものはたとえば旺角の女人街等にも見られるけれど、あちらはあくまで
観光客相手の商売。ここではもっと切実な生活問題を抱える庶民とのやりとりが行われる。

理髪店
幸運にも店舗を持てたとしても。例えば、この理髪店。

理髪店
中はこんな有り様。悲しいくらいにみすぼらしい店構え、そして機材。

生活の場
ここには華美なものは何一つなくって、人々の飾らない生き様だけがある。

香港を支え続ける舞台裏の人たちの素顔

もう5年も前になるかもしれないけれど、私はここ長沙灣に住んでいたし、
今でも思い出したように懐かしくなって、この街を尋ねることがある。

オフィスで普段付き合う香港人っていうと、高等教育を受けた中〜高所得層。
綺麗な肌。小奇麗な服装で、苦労を知らなさそうな人たちがマジョリティかもしれないけれど、
一方で私はこの場所でいわゆる庶民層の人たちの生活を見ていた。

香港っていうのは、本当に貧富の差が激しい、残酷な怖い場所でもあると常々思う。
山の上から夜景を見下ろす多数の富裕層がいれば、またその光のふもとでくすぶっている
これまた多くの庶民層がいるわけで、この人たちは表舞台にはなかなか登場して来ない。
(まぁ、私だって表舞台に出たことは一度たりともない立派な香港庶民のうちのひとり)

長沙灣
そういう舞台裏の人たちの生活をここでは目の当たりにできる。
今でも私にとって香港人の暮らしと言ったら、こっちの方がしっくりと来るくらいだ。

長沙灣
私はこういう一生懸命に慎ましく生きてる人たちのほうが美しいと感じるし、
香港人がいつの時代でも逞しくいられるのはこの人たちが香港を支え続けているから。

長沙灣
ここには観光客のためのものなんて何もないけれど、地に足つけて生きてる
香港人たちの暮らしを覗きに来るのも良いかもしれない。

 私の長沙灣時代を支えてくれたローカルレストランたち

さて。最後に私が長沙灣時代によく通っていたお店たちも紹介してみよう。

新華茶餐廳 Sun Wah Cafe

新華
ウェイターは全員威勢の良いナイスミドルなおじさんたち。
粗口(スラング)も飛び交う店内では昔ながらの茶餐廳スタイルが終日味わえる。
炒飯等の通常メニューも美味だから、ぜひお試しあれ。

新華
店内で焼かれるパンやパイ等も。
特にエッグタルト、チキンパイは地元からの支持も厚い。
ここは本当によく通った、超硬派で伝統的な香港茶餐廳。

明苑
明苑は長沙灣時代の私のキッチン的存在だった。
これは私が香港ライフファイル内の、香港下町のデブ製造工場を経験をもとに語る

ちなみに、その頃は長沙灣の方に住んでいたから、明苑という茶餐廳が
私のプライベートキッチンのようになっていて、そこでしこたま脂肪を蓄えた。

と書いた、例の店でもある。
わざわざ行って食べるほどでも無いけれど、「近所にあれば重宝」な想い出の店。

松記
今となっては香港内でも散見されるようにはなってきている松記糖水店の本店
長沙灣出身のお店なんですね。
夜遅くまで付近の家族連れで賑わうのはもはや見慣れた光景。
でも、昼の12時になっても、まだ開店してなかったから、朝は弱い(ていうか、もう昼)…。

順興隆桂記荳品廠
知る人ぞ知る。なお店だけれど、順興隆桂記荳品廠の豆腐花が良いという人も。

ということで、普段あまり旅行では訪れないであろう長沙灣を紹介してみましたが、
なかなか見ることの出来ない、ローカル民たちの素顔が見たくなったらどうぞ。
深水埗までは来るって人も多いと思うので、歩いて長沙灣まで来てみるのも良いかもね。

あ、最後の最後に私の通ってた歯医者を。

歯医者
町工場の隣か!

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この記事を書いたライターさん : HKLF

HKLF
Cha Siu Baau編集係。偏見に満ちた愛と独断で香港をぶった切る異色ウェブサイト「香港ライフファイル」著者でもあったりします。

3 コメント

  1. Mokumoku

    HKLF様。長沙湾、まさにうちのご近所紹介です♪ 嬉しくてドキドキしました♪ そうそう、ローカルながら、良いお店もたくさんあるんですよね、しかも、安い。私もよく太子まで散歩したりします。どこかですれ違っているかもですね(^^

    • HKLF

      今更ながら、長沙灣に行くような用事は無いのですが、ついつい寄ってしまうんですよね。
      まったく飾らない街並みが私はとっても好きだし、隠れた名店巡りも楽しい。
      旅行者には人気のないところですけれど、だからこそちょっとだけ紹介してみようと思って。
      Mokumokuさんも、何かオススメのお店があれば、ぜひ教えてくださいね!

  2. はじめまして。
    こちらで紹介されていた建物の隙間で逞しく営業されている理髪店ですが、ドキュメンタリー番組で取材されており、去年香港へ向かうキャセイパシフィックの機内番組プログラムで観て一瞬で虜になりました。
    なんとも言えない魅力がありますね。

    香港故事-本土 plus+:我愛蛋撻頭
    https://youtu.be/DxJil2E-gjA

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